院長コラム

日本産婦人科学会に参加して

2024年05月10日

先週末に、パシフィコ横浜で行われた日本産婦人科学会に参加しました。新幹線の車窓からは、富士川を越えた丘陵の先に、山頂に雪を冠した富士山がその裾野まではっきり姿をみせてくれ、ひとりたびの旅情をそそります。

学会では、一般臨床家向きのセミナーの参加したり、お世話になっている企業の展示ブースに立ち寄ったり、最新の医学書を購入したりして、それなりに充実した時間を過ごす事ができました。開業の時にアドバイス頂いたK前教授に、ご挨拶できたのも嬉しい出来事でした。気づくと挨拶くださる方々は、ほとんど後輩で、知らないうちに自分も歳を取った事を思い知らされました。(まあ 会社員や公務員ならほとんどが退職する年齢ですから当たり前ですが――)大学病院で研究していた時代は、遥か昔の事になりました。

我々の修業時代は、徒弟制度や医局制度が厳格に存在していて、昨今の働き方改革からみれば完全なアウトローです。そんな世代が牛耳っていた昔ながらの学会は、徐々にスーパーローテーション世代という新しい世代に取って代わられ、医学研究も臨床実習も随分と近代化されました。めったに当たらない難産や浸潤ガンの手術などもVRで体験でき、実習も自由にアレンジ出来てしまいます。誰も教えてくれず、数年かかって漸く習得できる技術は、何度かセミナーに参加すれば誰でも習得できてしまう時代がやって来ました。地方にいても、都会と同じような体験を積む事が出来る訳ですから、これは福音です。また地方大学では、関連病院に定期的に腹腔鏡専門の指導医が訪れ、施設間での研修に差がでないように気をつけているそうです。

我々の世代はもう用済みなのでしょうか。私は、そうは思いません。新しい技術や手技そのものは習得できても、どうしてそれが必要なのか、どんなプロセスでそれが進歩してきたかがわからなければ、技術は宝の持ち腐れになるからです。技術の進歩は教えられなくても、体験からその技術の適応や落とし穴を指導する事は出来ます。いつの時代にも、年寄りの知恵が必要な時もあると信じて、もう少しがんばっていこうと思いました。

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兵庫県川西市 婦人科 レディースクリニックかとう

〒666-0014 兵庫県川西市小戸1丁目7-13

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休診… 火曜午後、木曜午後、土曜午後、日曜、祝日

受付終了時間は診療終了時刻の15分前となります。

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